半蔵門『みずかみ』/奥ゆかしき極上/隠れミシュラン2つ星
はぁ、富山県の大雪良かったなー。
せっかくなので帰りに軽井沢にも1泊しましたが、軽井沢のほうが圧倒的に寒いんですよね。富山県で-1-2度のときに軽井沢は−10度とかざらです。
・海抜の違い(富山の山奥500-600m/軽井沢900-1,000)
・気圧の違い
が主な理由ですが、風の通り道という意味で、個人的には街の作りなども関係してると思います。ただ、軽井沢は雪は軽くしか降らず、降ってもほうきで捌ける片栗粉みたいな雪なので、なら東京に近くて色々干渉してこない洗練された人が多いエリアのほうが良いねというのが軽井沢の利点です。
それにしても最近特に感じるのですが、私の食べログフォロワーの皆様はとてもグルメンで読解力があって、人格的にも素晴らしい方が多いと思います。
良い意味で、現在アンバランスな評価を受けている良い飲食店をそんな知的グルメンなフォロワーの皆様に定期的にご案内できたらいいなー。
さて、Openしてまだ4年程の半蔵門『みずかみ』。
半蔵門といえば、我々東京人が本当にお世話になっている徳川家康様がお住まいだった舌状大地の先端/江戸城の頃に親藩/譜代大名達が配置されていたのは有名な話。
その頃、銀座は半島で、日比谷は海で、そこ。埋め立てて済んだのが外様大名達です。
皆さん、日光東照宮行かれてますか?
東京は道も川も総て、徳川家康様のお陰なんですよねー。
千代田区一番町、この辺りにお住まいの方は自宅を訪ねられたときにこういいます。
『バンチョウです。』
区も最寄駅も言わずに省略してでも判るでしょとばかりにいって唯一赦されるエリア、バンチョウ。
緑の公園や良いスーパー/デパートなどないので、そういう意味での住み心地は大したことありませんが、
治安×交通の便×地盤×ブランド力
としてはあまりにも一般的ではないだけで、港区の比ではありません。
世界中色々行って思うのは、英国大使館がある場所は、不動産価値的な立地として間違いないということ。
実は永田町『おうみ』同様に、このお店がかなり良いお店だということは伺う前から判ってたんです。
私の四ツ谷『すし匠』のレビューへのコメント、そして同じく私のレビューの1つである南青山『慈華 (itsuka)』でとても的確なコメントを下さったフォロワー様からのお勧めのお店の1つだったからです。
そんな方が私にあえてお勧めされるお店が良いお店でないわけがありません。
で、伺っての本レビューです。
やだ、まるで私が暇人みたいで恥ずかしい (/ω\)
銀座『すきやばし次郎』で15年以上修行された水上行宣 氏のお店です。
有名鮨屋にお勤めの方はそのお店の看板からも得られるモノが沢山ありますが、それと同じく一生その看板を背負うことにもなるので何事にも功罪両面ありますよね。
守破離。
青は藍より出でて藍より青し。
Openして4年ですが、二郎氏の教えでもあるようですが、もうしっかり水上氏の握りとしてオリジナルとなっています。
店内は清潔感のある檜の内装でカウンターと奥に個室。
樹齢200年程度の檜/ヒノキのカウンター材が杢目も丁寧に意識された設計で美しいです。1000年越えて初めて一人前とされる檜(ひのき)や屋久杉ではありますが、そんな贅沢な話は今から90-100年前に潰えました。今はそんな木材はもはや手に入りません。
樹齢200-300年の檜/ヒノキで充分立派とされています。
個人的に好きなのは入ってすぐ左奥にある同じく檜材の恵比寿様と大黒様。
お知り合いの方のお父様からのプレゼントと仰ってましたが、正面から拝見しても横から拝見しても、遠くから拝見しても、およそ素人のレベルではありません。
握り鮨を邪魔しない程度にわずかにうっすらと檜/ヒノキ香るそんな清潔感のある店内でランチ16,000円/人でスタート。
わーっ、私が普段頂く握り鮨より2mm前後中央の高さが低い握りの形。
一瞬、ほんの一瞬、美しくない表現ですが、脳裏に「潜水艦」の映像が浮かびました。
銀座『すきやばし次郎』の系譜ということで酢飯は米酢で。
今日はこの型の酢飯が私の口の中に潜ってくるんですねー!
〈平目/ヒラメ〉
米酢ベースの酢飯(シャリ)。
ギリギリのアルデンテか否かレベルの粘り気のない米粒にたっぷりの品の良い酸を含んだ水分が含まれていて、酸の余韻が長過ぎず、短過ぎず、後味が綺麗です。その長さはちょうど樹齢200年程の檜/ヒノキというところ。この余韻の長短はお店のカラー/好み/個性なので、それぞれのお店の個性を愉しめるようになったら貴方も立派なオトナであり、鮨通です。
そんな酢飯の上に、筋1本も口に引っかからない熟成したピュアな平目/ヒラメ特有の身質の反発力と噛むとじんわり溢れ出てくるヒラメの旨味、適切な手当て/熟成と共に細かく裏表に浸透された昆布の味が合わさって見事です。
〈墨烏賊/スミイカ〉
ご覧ください、この墨烏賊/スミイカ。
パッと視認できる飾り包丁がありません。
厚皮と薄皮の二枚皮構成のスミイカをこうやって提供されるお店の99%のお鮨屋の握り鮨は大雑把で口の中に最後までイカの身だけが残るので私の口には全く合いませんが、半蔵門『みずかみ』は例外です。見た目の不安から恐る恐る頂く私の震える口の中で、ゆっくり、全く歯に逆らわず、すぐに溶けず、酢飯(しゃり)と同じサイズに崩れ解れていき、渾然一体となって、最後に舌の上に残るのは小ぶりで美しい酸と米の味とスミイカの旨味のみ。
紋甲烏賊をスミイカと間違えて出すお店もたまにあるのに、飾り包丁入れたほうが楽で確実なのに、静かで青白い炎のようなこの自信、格好良いなー。
〈サヨリ〉
この大きさのサヨリは江戸前鮨ではカンヌキともいいますが、酢飯(シャリ)の美味しさを堪能できます。
〈まぐろの赤身〉
鮪/マグロは舞鶴産と仰っていたような?
舞鶴を京都府だとご存知ない方多いですよね。
魚介も豊富で美しい場所なので、あの地も一度は行く価値ありです。
一瞥したときには赤身のお色が私が普段頂いている鮪のそれやりも明るかったのでちょっとドキドキしましたが、そんな不安もなんのその。こちらの酢飯とぴったりのクラス感と御味で赤身や中トロ好きの私としてはとても満足です。
〈中トロ〉
はい、こちらもとても素晴らしいです。
大間や戸井に行ったことすらないのにやたらと産地や仲卸店にこだわる自称マグロ通な方いらっしゃいますが、私は鮪/マグロの産地よりも、その日提供頂く鮪/マグロがそのお店の酢飯(シャリ)にどう合っているか?熟成や切り方でどのように合わせているか?を自分の口の中で計るほうが好みです。そういう意味で、半蔵門『みずかみ』の握り鮨は口の中でのバランスが素晴らしい。
〈小肌/コハダ〉
酢飯(シャリ)の御味を堪能し、大型魚の油分が口の中いっぱいに拡がった状態を再度フラット/flatな状態へ。出産で皮が硬くなりがちなこの時期だけにさすがに飾り包丁は入ってますが、酢飯(シャリ)より1-2回りしっかり酢で締められた小肌の旨味がそのあと上からハラハラと崩れてくる、小肌との比較でむしろ甘みさえ感じる酢飯(シャリ)の旨味と重なって一つになって、口の中で一才波風立たず静かに広がっていきます。美味しいです。
〈北寄貝/ホッキガイ/ウバガイ〉
銀座『すきやばし次郎』では御目にかかったことのない北寄貝。貝はねー、私の鼻は僅かな劣化も感知してしまうので、そんなことでお店を判断したくないので、できるだけ避けているのですが、提供されたのでしょうがない、頂きます、、、あ、美味しい!
北寄貝ならではの香り×北寄貝ならではの甘み×北寄貝ならでは食感
を究極レベルまで堪能できました。
部位で差があって当然なのにシャクシャクjuicyほろりと崩れていく完璧な食感とそこから溢れ出る北寄貝の旨味。
あれー、異様に美味しいなーこれ。
ちょっと美味し過ぎるなー。
うーん、、、端が全く乾燥してないし、おかしいなー?
と思い、さすがに観念して尋ねたら、上下くり抜いた一斗缶の中に網を設置して、さらに上部に蓋をしてコンロの上で蒸し網焼きにするようです。
はー、だからか、蒸し焼かないとこうはなりませんよね、納得です!
焼き方は理解できましたが、最後は加熱の技術の高さが必要なのはいうまでもありません。
〈真鯵/マアジ〉
丹頂鶴の飛来地と温泉で有名な熊本県出水市のアジだそうです。出水産のアジって定期的に耳にするなー、なんでわざわざ九州から?と思っていたら納得。ここの鯵は一年中美味しいかららしいです。彼の地には冬にしか訪れたことがなかったので長年の謎が氷解。
口の中に放り込んで
「わっ、急に酢飯(シャリ)が一回り大きくなった!この握りは失敗かな?」
と思うや否や、少し他の鮨ネタより低めのアジの温度が口内で上昇してほぐれて、微かな生姜の香り/旨味と共に一気に広がる鯵/アジの旨味の上からさらっと崩れ降りてくる酢飯(シャリ)。そのバランスがやはりピッタリ。
おー、さすが。。。
全部、意図的。
全部、確信/理論に裏打ち。
尋ねられないと何も語らず、尋ねられたら隠さず語る。
いいなー、格好良いなー。
〈車海老〉
うん、美味しい。
車海老の身のきめ細やかな身質の繊維から溢れ出る甘みと海老味噌の濃厚な旨味を美味しい酢飯(シャリ)と堪能できます。当たり前のことですが、ちゃんと尾の方から頂きます。
〈鰹/カツオ〉
うわー、皮下の脂まで付けて出されてる。
美味しいですが、ちょっと間違えたら生臭みもくっついてくるのに、、、。熟成させているので、鰹の赤い身質/ヘモグロビンが見事に皮下の脂と混じり合ってこの桃色。鰹らしい血合いの旨味もなければ藁(わら)の香りもなくこの完成度、、、お見事!
〈雲丹/ウニ〉
個人的には雲丹/ウニは昨年から向こう数年は続くことが確定している根室/厚岸界隈のウニの大不漁が気になって素直に愉しめません、、、。被害総額300-400億円以上でしょう?こういうときこそ、国/政府の出番です。
一定水準以上の美味しいウニで、海苔の薄さやお味と酢飯がしっかり合っています。
〈めじ鮪/メジマグロ〉
皮目を焼き燻して表面に全体から溢れる油で鈍く光ってます。店内で唯一の暗くて異様に重厚な存在感。まな板の上の切り身を遠目からは焼き鯖/サバ?でも鯖にしては身質や身の色合いが違うなー。
「めじ鮪/メジマグロです。」
成る程、めじ鮪/メジマグロかー。この鮨ネタが控えているので、先の鰹/カツオは藁焼きにせず、そのままで提供くださったと。控えめお洒落だなー。
ご覧ください、この断面図。
身の中に細かい油がぬらぬらと溶け込んでいるからでしょうか?青白い高級磁器に無線七宝(むせんしっぽう)で絵付けされた菖蒲やすみれの花弁のように、上品な青紫から赤紫そして桃色へと美しいグラデーションです。
薫香がダレるのを嫌って、真鯵/アジと同じくらい低い温度のままサッと切ってサッと握って眼の前へ。
江戸前鮨を頂く中で、ことさらに「この脂のノリが!」なんて下世話なコメントを口にしたくないのに、めじ鮪の加熱による薫香と旨味×酢飯とのマリアージュに思わずそう口にしてしまいます。
「この薫香とめじ鮪の脂のノリが合う!」
あー、でもどうしよう、この美味しさは強過ぎる、、、。
ここまで強過ぎるとこの後の握り鮨が霞むのでやだなー。
お茶で濁すのもアリだけど、今は緑茶のタンニンは舌にいらないー。
誤解を恐れずに申し上げれば、中トロ/鰤(ぶり)/締め鯖の良いトコどりをしたかのような、そして口の中に放り込むや否や、鮨ネタの温度が一気に上がって強烈な旨味と香りがぐわーっと口いっぱいに広がって、あぁこの旨味はもうここで終わりで良い!終わって!早く、今終わって!と思った瞬間に美しい酸の酢飯がハラハラと上から崩れ降りてきて、指揮者が演奏の最後の瞬間に指で静かに音を切るように終わるわけです。
この感覚を味わえるのは、味覚嗅覚が敏なのはもちろんのこと、握り鮨を指で持って、口に入れる直前に斜めもしくはひっくり返して、鮨ネタから頂くグルメンの特権ですね。
さて、半蔵門『みずかみ』の周囲には建物がびっしり建っています。
聡明なるフォロワーの皆様はお気づきでしょうか?
これだけ香り高く燻し焼いた鮨ネタがあるにも関わらず、店内に私が入ったときにはわずかな檜/ヒノキの香りだけでした。
直近でいえば、外苑前『フロレリージュ』広尾『Ode』といったフレンチがやらかしてましたが、強烈な薫香などの香りで次のお料理を来店者に予測させてしまうアレ。
色々な制限があるのでしょうがないこともあるとはいえ、場末の居酒屋割烹がやらかしてしまう、店内で魚を捌くことにより店内が魚臭くなってしまうアレ。
来る時間が異なり、限られた店内スペースでやるにはどうしても避けられないことでもあるのですが、それすら徹底的に取り除いて、静かにこんな逸品を提供しているお店もあるわけです。
厨房がすぐ奥にあるのに全くそういった匂い/香りが漂ってこないのでおかしいなとお尋ねしたところ、店内奥に『鰹/カツオ』だけの専用焼き場専用ダクトを作ってあるため、他に一切匂い/香りとのこと。
鰹/カツオのため「だけ」に専用焼き場と専用ダクトですよ?
鳥肌立ちます。
店外で焼いたり、別の場所で焼いたり、繊細な香りにこだわるこのランクの各店はここまでして下さっているわけです。
食べ物を
美味しい or 美味しくない
だけで感じる/評価するなら、この日本ではジャンル問わず5,000-6,000円/人のお店で充分です。ただ、その間に細かい濃淡/細かいもの差しを持つと、素晴らしいお料理に出逢ったときのその感動/評価がそうでない方々の何十倍何百倍にも増幅される悦び。
はー、手抜きがないなー。
聡明なるフォロワーの皆様はご自分の仕事においてきっと常日頃からこの次元まで突き詰めてされていらっしゃることでしょう。
すごいなー、最近の私はついついだらけがちです(ノ_<)
極上のお店で美味しい食べ物を頂くということは、食欲を満たすだけでなく、こういった抜かりない超一流のお仕事に触れて自分の仕事を振り返る機会を得るということでもありますよね。
〈煮穴子〉
こちらは全体の9割は銀座『次郎』を見事に再現。
ただ、最後に口の中でパッと立つツメの香りが異なって、酢飯(シャリ)の御味も形も異なるので、ちゃんと半蔵門『みずかみ』の御味です。
〈マカジキ〉
この時期ならではのまさに旬の一品。
この時期の脂ノリノリ全身大トロの真っ白ピンクなメカジキではありません、マカジキです。美味しい。お陰様で舌の上がまたフラット/flatになりました。
〈しめ鯖/シメサバ〉
2月ならではの細かい霜降りたっぷりの鯖/サバに、普段以上にしっかり酢を入れて、薄めに大きな面が舌に乗るように切られ、握られています。先程のめじ鮪/メジマグロと微塵もオーバーラップしないよう、被らないよう、純粋に酢と鯖の御味を堪能。サバという青魚のピュアな旨味にここから1ヶ月間だけ頂ける融点の低い鯖の脂肪分の旨味がグッと下からサバの味を格調高く一段押し上げ、その上からハラハラと、しめ鯖の酸との比較からむしろ甘ささえ感じる酢飯(シャリ)がハラハラと崩れ落ちて、〆さばの旨味と酢飯の旨味が渾然一体口の中一杯に広がって、オーマイガー。
〈煮蛤/ニハマグリ〉
江戸前鮨の真骨頂の1つ。
ああ、今日の極上のショー/showの終わりが見えてきました。
いやだー、うん、玉子の前にお代わりで鯵!
そうだ、その後に巻き物とお願いしよっと!!
〈鯵/アジ〉
やっぱり鯵/アジの握りだけ酢飯/シャリが大きく握られていて、意図的なのが確信へ変わり、実際に質問して答え合わせ。答えは○。鯵の温度もやはり低めにしてて○。
すごいですねー、超一流の鮨職人というのは。
いいなー、すりおろした葱やしょうがの載っていない真鯵/アジもいいなー。
〈玉子/ギョク〉
あー、いよいよ終わりですかー。
きゃー、鯵/アジの感動が凄すぎて、かんぴょう巻きお願いするの忘れてた、、、時間は不可逆(T_T)。
芝海老と山芋or大和芋のバランス/水分含有量/上下の均質な火の通り方/焼き目のナチュラルなメイラード反応の香りと総てが半蔵門『みずかみ』にぴったりです。
〈水菓子/デザート〉
美味しいです。
隣の方が召し上がっていた、「真蛸/タコ」はどうかな?
私は頂くのを忘れてました。
蛸足を薄く長く削ぐように切って、包丁の付け根でトントントンと身の中央部分に飾り包丁入れてからの煮切り塗り。とてもオーソドックスな真蛸/マダコの握り。チラ見する限り、あの握り鮨は何の変哲もありませんでしたが、今日頂いた他の握り鮨と同じレベルだとしたら感動です。
さて、、、先日の永田町『おうみ』もそうですが、なぜ半蔵門『みずかみ』がミシュラン2つ星レベルにも関わらずそうではないのか?
理由は簡単、半蔵門『みずかみ』が色々と我々の見えないところでされている「仕事」や見えるところでされている握りを筆頭とした演出/表現/気遣いの総てがあまりにも高次元におしとやかでさりげなく控えめなため、ミシュランのような並のグルメンにはそのスゴさが理解できないからでしょう。
こんな私も10-15回通って頂けば、お店の意図の50-60%が理解できるかなー程度。
超一流店はどこもこういったとてつもないことを色々とされていらっしゃいます。
立地の好みはあるでしょうが、内装/接客含めた総合的なバランスではここ最近のピカイチではないでしょうか?
私がワインとのマリアージュで好きな銀座『よしたけ』、巷で評判の高い演出上手な銀座『さわ田』あたりより握り鮨のレベルは全然「上」、キレイなペンタゴン/Pentagonグラフです。
ただ、永田町『おうみ』もそうですが、食べ物を眼や耳だけで食べてしまうような方にはインパクトがないように感じてしまうかもしれません。
赤酢の握り鮨やすきやばし次郎の酢飯(シャリ)はちょっと強過ぎて苦手という方にもとても喜ばれるでしょう。
こちらが尋ねれば一切隠すことなく教えて頂けますが、来店者が尋ねなければ、気付かなければ、そのまま素通りスルーを良しとする、ただ居心地良く美味しいと思ってくれたらそれで良しとするそのそこはかとなくオトナ上品な立ち振る舞いのスゴさに皆が皆気付いたら、世の中こんなにトチ狂ってませんからね。
この江戸城の正門があった半蔵門エリアは空気も良く、気の流れも良く、昼も夜も静かで客層も良いので、年配の方にと喜ばれます。お一人様はもちろんのこと、女子会/デートや会食までオールラウンドにお勧めです。
※お茶の塩梅もちょうど良いです。
※御手洗いの小さな花びらの石鹸など、随所に婦人画報のモデルのような奥様の意味のあるセンスが光ります。
※夜はもしこのあと2件目を考えられるなら、タクシーで乗り付けたキタノホテルの最上階Barに行かれるとその日のデートはとても印象深い一日となると思います。
※2022/01/29に弟弟子の『ます田』が表参道で再オープンするそうです。